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大腸癌 撲滅に向けて

更新日:7月27日



現在、大腸癌を最も高精度でみつけられる検査は、大腸内視鏡検査です。そして、早期癌や前癌状態を検査中に治療できるだけでなく、ポリープのできやすさで、今後の大腸癌リスクも見積もることが可能になります。個人的な見解としては、これまで1度も検査したことない人は、40歳を越えたら一度 検査しておくことをおすすめします。


一方、一度検査を受けたことのある患者さんから

よく適正な大腸内視鏡検査 間隔に関して質問を受けることがあります。


大腸内視鏡検査に関しては、

上右の図表にあるように《2020年消化器病学会ガイドライン》を参考に説明します。


図の上段に『初回の大腸内視鏡検査』とうたっているのは、1回の内視鏡検査では特に小さな病変は見落とす可能性もあるため、安全域を確保したうえで 検査間隔を提示していると考えられます。そのため、数年以内に複数回検査している人は、より長い検査間隔で大丈夫な可能性があります。


患者さんの相談で、よくあるのが

大腸ポリープを切除後の経過観察で、毎年検査をしていて異常はないのだが、1-2年たったので心配なので検査して欲しいというケースです。

上のガイドラインは初回を対象としています。

この場合、初回切除したポリープの情報がないため、きちっと正確な判断はできませんが、複数回続けて異常がなかったなら、検診に戻るでもいいかもしれません。

大腸癌ができたことがあったり、10個以上のポリープがみつかっている人は、5年単位には内視鏡検査を組み合わせた方がいいかもしれません。


開院以来 当院で施行した大腸内視鏡検査1430例中、大腸癌は48例あり、そのうち 進行大腸癌が27例・早期大腸癌は21例でした。

そのうち、35例(72.9%)が検査時 初回の大腸内視鏡検査でした。

初回でない場合でも そのうち半数近くは最後の検査から10年以上経過していました。



医療経済を重視する欧米では、50歳以降では大腸癌検診に1回 内視鏡検査を可能としている国もあります。1年前までの便潜血が陰性であっても、大腸内視鏡をやってみたら、進行癌がみつかるケースもあります。

やはり、1回大腸内視鏡検査することでのリスク低下が、大きいことを示しています。


心配し過ぎて 検査をやり過ぎるのも いけないですが、心配しなさ過ぎて、一回も検査しないで自分は大丈夫というのが一番 危険性があります。

参考にしていただければ幸いです。


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